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雲龍丸の安全管理

雲龍丸の安全管理

船体の安全管理

教育目的の実習船である「雲龍丸」は特に安全対策に力を入れており、法定装備以上の設備を備えています。

膨張式救命いかだ

風や海水、雨水、日射などによる劣化から防護するためFRP製のコンテナに収容されています。
海上に落下させて展開し、自動で膨張します。25名用を2基備えつけています。(自動で膨らむ様子はこちらから
このいかだを使うときには船長が双方向無線とレーダートランスポンダーおよびイーパブ
を携帯し乗り込むことになっています。レーダートランスポンダーはレーダー電波に反応して自動的に応答電波を発信し船舶の遭難現場を確実に知らせる装置です。

膨張式救命いかだ

双方向無線(左)とレーダートランスポンダー(右)

 

 

救命胴衣

子ども用救命胴衣

大人用救命胴衣

 

救命胴衣を点検。肩の反射材やベルト金具に不備がないかチェックしました。

通信手段

携帯電話を含め3種類の通信手段を確保しています。
国際VHF/FM無線電話は陸上局(海上保安庁)や他船(巡視艇など)との電話通信に利用します。
DSB無線装置はデータ通信機能によりGPS位置情報を送受信します。近くの漁師さんたちもこの無線を使って漁や天候について情報を交換しています。

国際VHF/FM無線電話(上)とDSB無線装置(下)

浸水警報(センサー)

船体は隔壁によって3つに仕切られています。万が一浸水したときにはセンサーがすぐに探知し、警報盤が音とランプで知らせます。排水は電動のポンプのほか、電源が失われた場合を想定して手動のポンプも備え付けられています。

浸水警報盤

手動ポンプ

その他の装備

イーパブ

船舶の遭難時に遭難信号を発信する装置です。沈没時におおむね水深4m以上になると水圧が加わり、自動で架台から離脱。浮上して電波を発射します。国際的な仕組みです。

イーパブ(E-PIRB)

AIS(船舶自動識別装置)

船舶の位置、進路、速力等の航海に関する情報を、自動的に他船に送信するシステムです。
悪天候や夜間などの視認性が悪い時でも、互いに相手船を認識でき、事故を未然に防ぎます。

AISで他船の位置が確認できる

AED

自動体外式除細動器。突然、心停止状態に陥った人に用いる救命装置です。
電池やパッドの使用期限もきちんと確認しています。

AED

救急セット

基本的な応急処置ができる救急セットを設置しています。
定期的に確認し、不足や期限切れがないようにしています。

救急セット

定期検査・操練

本船は5年に1度の定期検査が義務付けられています。その間一年ごとに中間検査を受検します。
毎年、2月に行います。

また、船員法の規定に基づき、船員は非常時の動きを確認する操練を毎月1回実施しています。その都度いろんなケースを想定した訓練を行います。
先日実施した操練では操舵室下のメインエンジンから出火したとの想定で訓練を行いました。

操練の様子

海上保安庁による安全点検

令和4年5月11日に海上保安庁による船舶安全点検を実施。
救命設備や非常時の脱出手順など「安全点検票」に沿って点検。問題なしとの評価をいただきました。

運航上の安全管理

運航の可否判断については気象や海象などの条件を考慮し適切に判断しています。
乗船者、実習生の年齢や技術、目的に合わせて運航海域を変更したり、取りやめることがあります。

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