探究科学T

【対象:理数探究科・国際探究科 1学年】

この科目では前期で地域資源を実験題材にした主体的・対話的学習を通して、実験計画立案、データの処理や分析、レポート作成、成果発表プレゼンテーションといった探究活動を実施するための基礎知識や技能を習得し、研究の意義の認識や倫理観を養います。後期にはミニ課題研究を実施し地域資源を活用しながら主体的な態度で科学的に解決可能な研究課題の設定を行います。
2017/05/12更新


【探究科サマーセミナー】

SSH学校設定科目「探究科学T」の夏季特別講座として「探究科サマーセミナー」を開催しました。嶺南地域の自然を活用したフィールドワークや実習を伴う研修を実施することで、科学に対する興味・関心を高めるとともに、後期からスタートする課題研究において課題設定を行う上での手がかりとします。

対象:文理探究科1年のうち理数探究科への進級を目指す生徒35名
期日:平成29年度7月20日(木)〜21日(金)

第1日(7月20日) 中池見湿地フィールドワーク

ラムサール条約に登録されている敦賀市の中池見湿地を訪れ、湿地生態系の観察に加え、その保全と利用の現状を学びました。

   
 中池見湿地の眺望
 水田への土砂の搬入で出現した池 
   
 デンジソウやヒメビシなどの湿性の植物
 キタノメダカの大群!
 湿地に住む生物の宝庫です
  NPO法人中池見ネットの上野山さんに湿地の
 成り立ちや管理の現状や、ここで見られる希少種
 についてレクチャーを受けました
 
古来からヒトが手を入れて利用してきた湿田とその周辺に見られる湿地生態系。3000種もの動植物が観察できるそうです。湿性植物やトンボの分布や生態、外来種ではないかとされるクサガメ の問題、シードバンクなど課題研究のテーマとなり得る題材がたくさん存在します。自分たちの住む地域にこんなに素敵なフィールドがあります。また行ってみますか・・・。

第2日(7月21日) 年縞学習会
※立命館大学サマースクール

講師:立命館大学古気候学研究センター  中川 毅   教授(センター長)
        同           北場 育子 准教授    
   福井県里山里海湖研究所      北川 淳子 主任研究員

内容:@ 年縞に関する講義     
   A 顕微鏡による花粉の観察     
   B 年縞の縞模様の観察     

福井県若狭町に位置する三方五湖のひとつ「水月湖」は国内ではマイナーなただの湖なのかもしれません。しかし、中川先生のチームによる研究論文の発表以降、年縞が年代決定の世界標準として認められるようになり、「Lake Suigetsu」の名は世界に知られるところとなっているそうです。今回の研修では中川先生から年縞研究の経過やその意義について講義をしていただくだけでなく、年縞の実物を観察させていただくとともに、堆積物中に含まれる花粉化石の顕微鏡観察を行い、大変有意義な研修を行うことができました。  

若狭高校では27年度〜28年度にかけ、文理探究科1年生7名が三方湖の堆積物を用いて花粉分析を行い江戸時代の若狭地域の気候の復元に挑戦する課題研究に取り組みました。今年度も同様に縄文時代の古環境に迫る課題研究をスタートさせています。  

私たちの住むこの地域が世界的な研究の舞台となっています。素晴らしい地域の資源を誇りに思うと同時に、探究活動の題材にしていこうと思います。

   
 年縞とは… 中川先生による講義
 中川先生のお話はとても面白く、引き込まれていきます 
   
 年縞の実物  表面を削ると縞模様が… 

   
  花粉の分類・同定はとても難しい!3人の先生方にポイントを教わっています。

 立命館大学の中川先生、北場先生、里山里海湖研究所の皆さん
 お世話になりありがとうございました。

2017/08/08更新