サイエンス・ダイアログ

日本学術振興会(JSPS)のフェローシップ制度によって、日本の研究機関で最先端の科学を研究している外国人研究者の中から、希望の分野の研究者に来校していただき、英語で講義および実験を行っていただく企画です。
生徒の科学技術および国際的な研究活動に関する興味・関心・意欲を向上させることを目的としています。


【平成29年度】

6月15日(木)6,7限目、2年理数探究科・2年海洋探究科 (探究コース)
目的:科学に対する興味関心や研究への意欲を高めるとともに、英語学習に対するモチベーションを向上させる。

講師と講義内容等は以下の通り
@物理学
講師:NAIR, Remya博士 (Ms.)(京都大学 / 大学院理学研究科)
出身国:インド
研究分野:物理学・素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
講義内容(講師の専門分野):重力波データ解析法の研究

A生物学
講師:VEALE, Richard E.博士 (Mr.)(京都大学 / 大学院医学研究科)
出身国:アメリカ
研究分野:総合生物・神経科学
講義内容(講師の専門分野):上丘の大規模シミュレーションに基づいた視覚的注意補綴

B物理学
講師:GOETZE, Sebastian A.博士(Mr.)(京都大学 / 化学研究所)
出身国:ドイツ
研究分野:複合化学・生体関連化学
講義内容(講師の専門分野):RNAのGグアドルプレックスを認識する化合物の開発と利用

外国人講師による英語による講義であり、また、内容も専門的であるため、講義内容についてのスライドや要約を事前に送っていただき、英語の授業を中心に事前学習を行いました。講義中は、講師の方に生徒と相互交流をしていただき、生物学の講義では、生徒が実際にウェアラブルトラッキングシステムの眼鏡を装着し、自分の目線を確認できました。また、講義中、講義後に関わらず、質問にも答えていただき、有意義な時間を過ごすことができました。生徒のアンケートによると、「宇宙に詳しい方からの話はなかなか聞けるものではないので、貴重な体験になった」、「眼鏡の体験がおもしろかった」、「映像の説明が分かりやすかった」、「もっと講義を聞きたい」、「分かりやすいように英語を言い換えてくれたり、ゆっくり話してくれたりして、より理解しやすかった」、「英語と化学に同時に触れることのできる良い機会だった」など、科学的な内容にも英語学習にも興味を持った生徒が多くいました。
 

 

 


【平成28年度】

6月24日(金)3,4限目、2年理数探究科・2年海洋探究科
分野:水圏応用科学(水圏生命科学)
講師:Dr. Hung-Yen CHEN(国立研究開発法人 水産総合研究センター 中央水産研究所)
出身国:台湾
「海洋ビッグデータを用いた新しい生態系評価手法の開発」というテーマでお話していただきました。博士がその研究を始めたきっかけを話していただいたり、大量のデータの処理の実演をしていただいたりしました。

「マグロやイルカ、海藻の分布や大阪湾のプランクトンなど、グラフで分かるところがあって楽しく聞くことができた。また、人間の行動のグラフは身近なこともあるのでよく分かった。」(生徒アンケートより)
 


6月24日(金)3,4限目、2年理数探究科・2年海洋探究科
分野:医歯薬学(基礎医学)
講師:Dr. Asrar ALAM(金沢大学大学院医薬保健学総合研究科)
出身国:インド  
「多機能型ワクチンプラットフォームを基盤としたマラリアワクチンの開発研究」というテーマでお話していただきました。博士の研究のバックグラウンド、マラリアの感染の仕組み、ワクチン開発について、マラリアに感染している赤血球の観察など盛りだくさんの講義でした。  
 
「マラリアに感染して体の中でどのようになっていくのかを動画などで知ることができた。科学者の方たちは、日々新しいことに挑戦していて、新しい発見や新しい薬を開発して何億人もの命を救っているところがかっこいいと思った。」(生徒アンケートより) 


6月24日(金)3,4限目、2年理数探究科・2年海洋探究科
分野:物理学
講師:Dr. Stefano ANSOLDI(京都大学大学院理学研究科)
出身国:イタリア  
「初期宇宙における量子トンネル現象」いうテーマでお話していただきました。博士の研究のバックグラウンド、相対性理論、宇宙の起源についてのお話でした。非常に興味深い内容でした。  
「ある程度知っていることがあって、その後の講演などもだいたい理解することができたし、相対性理論について、改めて触れて、初めて分かることもあったので、よかった。」(生徒アンケートより)
 


【平成27年度】(第3回)

1月29日(金)6,7限目・1年文理探究科
分野:基礎医学
講師: Michaela GERLACH博士 (京都大学ウイルス研究所)
出身国:韓国
「ウイルス感染に対する免疫反応」というテーマで、免疫反応の仕組みや、たんぱく質の有無を調べる方法について教えていただきました。また、研究者として働くこと、その環境や論文を書くことなど研究生活についても教わりました。更に、白衣や手袋を着用しての実験を企画していただいたので、実際の医学的な実験がどのようなものかを体感することができました。

「実際に実験ができたので講義の内容のイメージがしっかりつかめた。」「質問の時間がたくさんあって聞きたかったことが聞けた。」(生徒アンケートより)
  

1月29日(金)6,7限目・1年文理探究科
分野:建築学
講師: Manoj K. SINGH博士(東京大学生産技術研究所)
出身国:インド
「熱的快適性の原理と重要性」というテーマで、建築物の中の温度や湿度、酸素濃度などの快適性を左右する要因について、測定器具を用いて解説していただきました。また、それらの研究が応用される場面や利用される可能性についてもお聞きしました。

「実際に器具を使いデータを計る過程が見られて面白かった。もっと話を聞きたかった。」(生徒アンケートより)
  

1月29日(金)6,7限目・1年文理探究科
分野:基礎生物学
講師:Md. KAMRUZZAMAN博士(京都大学地球環境学舎)
出身国:バングラデシュ
「亜熱帯マングローブ樹種のフェノロジー」というテーマで、沖縄自生の3種類のマングローブの種生態や成長期と生殖期の交代のリズムについて、写真やビデオを用いて説明していただきました。季節とともに移り変わる植物の状態の変化について学ぶことができました。また、講師の先生の経歴について話を聞き、海外の研究者がどのようなキャリアを持ち日本で研究をしているのかイメージできました。

「同じ場所で生きていく植物は互いに少しずつ異なる特徴を形成していくという話がとても興味深くて不思議だった。生物学とはどのようなものか知ることができた。」(生徒アンケートより)
  

(第2回)
9月29日(火)3,4限目・2年普通科(理系クラス)
分野:材料工学
講師: Dr.Joohwei LEE (京都大学大学院工学研究科)
出身国:韓国
「材料工学におけるナノ世界の紹介」というテーマで、物質の原子構造を変化させ他の物質に変える技術、新しい物質を作る技術などについて、基礎的な化学の知識に触れつつ教えて頂きました。また、研究者として働くこと、その環境や論文を書くことなど研究生活についても教わりました。更に、研究と英語ということで、研究者生活には英語が必要だということも教わりました。

「科学技術だといわれて難しいことを考えていると思っていたけれど、普通に興味本位から研究が始まっていたことが知れてよかった。 」「職業によって、英語はとても大切になってくると分かった。」(生徒アンケートより)
 

9月29日(火)6,7限目・2年普通科(理系クラス)
分野:境界農学
講師: Dr.Santosh K. SHARMA(大阪教育大学教育学研究科)
出身国:インド
「染色体の世界」というテーマで、染色体の中のDNAの構造や細胞分裂の際のメカニズムについて、オリジナル顕微鏡像を用いて解説していただきました。また、それらの研究が応用される場面や利用される可能性についてもお聞きしました。

「今日の講義が自分の進路の迷っているところの分野だった。生物について深く知れて良かったし、今後もこの分野の勉強を続けていきたい。」(生徒アンケートより)
 

9月29日(火)6,7限目・2年普通科(理系クラス)
分野:農学
講師:Dr.Vipavee TRIVITTAYASIL
出身国:タイ
食品のビッグデータ 〜蛍光指紋編〜」というテーマで、新しい分光技術である蛍光指紋について、実験をまじえて教えて頂きました。蛍光指紋のコンセプト、例えばそば粉と小麦粉の比率を推定したり、マンゴーの産地の判明といった用途についても教えて頂きました。 実験を取り入れてくださったこと、生徒が学習した内容と重複した分野の話があったことで、生徒はより興味を持つことができました。また、自分の学習と最新の研究活動に繋がりを見出すことができ、今後の学習に活かしていきたいという声が聞かれました。
 

9月29日(火)6、7限目・2年普通科(理系クラス)
分野:建築学
講師:Dr.Konstantinos A. SKALOMENOS (京都大学防災研究所)
出身国:ギリシャ
「地震工学とアイソレータ(免震基礎)」というテーマで、地震の揺れの基礎的な知識と、構造物を地震から守る免震基礎の働きなどの研究内容について教えて頂きました。また、コンピュータシミュレーションを使った実験検証の必要性と、そこには数学と物理の知識が欠かせないことなど、研究に必要なことについても教えて頂きました。 古代ギリシャ時代の建造物にいかされている免震構造や古代ギリシャの哲学者の名言など、興味深いお話しが聞けました。

「中学校から高校で学習した内容が、このような研究の成果であることが実感でき、その先に深められていく研究領域があることが理解できました。親しみやすい講師の人柄で英語での講義も自然に進み興味・関心が高まりました。」(教員アンケートより)