寺島 啓介 : 3年6組担任・地歴公民科

 皆さんこんにちは。私は、若狭高校で6年間お世話になりました。最後に皆さんの前でお話しすることができず、このような形になってしまい、申し訳ありません。

 さて、私の好きな哲学者の一人にサルトルという人物がいます。サルトルによれば、その人間がどんな存在かは「どう生きるか」によって定義されるのであって、あらかじめ運命づけられているわけではない。人は真っ白な状態から自由に自分をつくりだしていく、としています。そう考えると、「わたし」は、これまでの自分の小さな決断の積み重ねによって現在の「わたし」という存在になっていきます。

 しかし、実際はそのように決断していると気づかない人が多いのではないでしょうか。ただ、気づかないようでいて日常は絶えず変化しています。慣れることほど怖いものはありません。絶え間ない努力の先に幸せがあるにもかかわらず、当たり前という感覚で決断があることに対し盲目になっています。確かにその方が考えなくて楽だし、チャレンジしないから不安も生まれません。しかし、一度きりの人生をそれで終わらせて良いのでしょうか。私は、みなさんに常に刺激を求めて多くのことを経験してほしいと思います。若狭高校には、本当に多くのチャンスがあります。もちろん失敗することもあるでしょう。でも、その経験は新たな「わたし」と出会えます。それを繰り返すことで、今とは違う良き「わたし」になることができると思います。

 日本の4月は良い時期です。別れの数だけ、出会いがあります。周りの環境が少しだけ変わり、気持ちも一新してリセットした状態から一歩踏み出すことができます。お互いこれから始まる新たな1年をともに楽しんで歩んでいきましょう。
 1年後、どちらが現在より遠くへ歩んでいるのかな?
 私は嶺北という近いけど遠い地へいきますが、これからも陰ながら皆さんの活躍が聞けることを楽しみにしています。本当にありがとうございました。